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2011年海で出会えた生物ランキング

第1位 ニシキテグリの産卵
ニシキテグリ Pterosynchiropus splendidus
ニシキテグリ
撮影日:2011年07月05日 撮影者:今川

今年の1位はニシキテグリ。 珍しい生物ではないですが、かと言って「見たい」と思っても、沖縄本島ではそう見れる場所もありません。
そんなニシキテグリが、ビーチエントリーで、コンスタントに、たくさん見れるポイントが見つかりました。 しかも、狙い通りに産卵シーンが確認できたという事で、今年の顔になりました。

普通の魚の産卵なら1位になる事もなかったかもしれませんが、ニシキテグリはその産卵方法がとってもユニークなのです。
太陽が沈む頃、1匹のオスの周囲に複数のメスが集まってきます。 いや、正確に言うと、オスが ばらばらになっているメスを集めて回るのです。 まるで、『今晩どう?』と誘っているように優しく優しくアプローチ。 途中で別のオスが縄張りに入ってくる事もありますが、その時は人が(魚が)変わったのかと思うほど猛然と追い払います。 そして、またメスのところへ・・・。
そんな行動をしばらく行なった後、オスが1匹のメスの横でピタリと静止。自分の胸鰭を広げ、メスを乗せてゆっくりと舞い上がります。 自分達の卵を少しでも広範囲にばら撒く為の知恵なのでしょう。 一番高く登りつめたところでメスが産卵し、その卵にオスが放精します。とっても幻想的で、感動する光景です。


ニシキテグリ Pterosynchiropus splendidus
ニシキテグリ
撮影日:2011年07月05日 撮影者:今川

魚の産卵というと、集団産卵的なものが思い浮かびますが、こんなに1匹のメスを愛しみながら産卵行動をするニシキテグリって素敵じゃないですか?

あ、でも、1匹のメスとの産卵を終えたら、すぐにまた次のメスとチョメチョメするってオチがあるんですけどね。(笑)
ニシキテグリの産卵は、毎年恒例のマブールツアーでも見れています。 今年のマブールツアーでは、1匹のオスが、両脇に2匹のメスを抱えて産卵するというタフな個体も見られました。 いつか、このポイントでもそんなシーンを撮ってみたいものです。

2011年もOcean Blueに遊びに来てくれてありがとうございました。
2012年も皆様と色んな感動に出会いたいと思います。
リピーターの方も、初めての方も、是非遊びに来て下さいね。

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